私立高校の内申基準の加点項目について解説（高校入試Q＆A）

　神奈川県や東京都の私立高校入試では、実力勝負のオープン型入試を除き、中学校の内申点を使用します（推薦、専願、併願確約・併願優遇）。受験するには、各高校が定める内申の基準をクリアしている必要があります。

　では、内申基準に少しでも届かない場合、諦めるしかないのでしょうか。実は、基準まで数ポイント満たない場合でも、検定や部活動の成績・生徒会活動歴等に応じて「加点」が適用できる場合があります。

　今回は、私立高校を受験する際の内申基準への加点について解説します。

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内申基準の加点項目とは？

私立高校入試（推薦・専願、併願）では、各高校・コース・入試方式ごとに内申基準があります。受験資格を得るためには、この基準に内申点が届いていなくてはいけませんが、内申点が数ポイント足りない場合のための「加点項目」を設定している高校も多くあります。

例として、桜美林高校（東京都町田市）の併願優遇を紹介します（昨春’23年度入試の場合）。桜美林高校の併願優遇は書類選考で、内申基準をクリアすれば基本的に合格となります。

’23年度の内申基準（進学コース）は、中３の５教科の合計が22ポイント（25ポイント満点中）。

上記例の生徒の場合、中３の５教科の内申合計が21ポイント。あと１ポイント届いていません。ですが、英検準２級を取得していたため、加点項目の「英検準２級以上は１ポイント加点」をクリア。加点を含む22ポイントで内申基準を満たし、受験することができました。

下記は、よくある内申基準への加点項目です。どの項目が加点になるかだけでなく、内申点のどの部分に何ポイント加算されるか、最大何ポイントまで加点できるかなど、学校・科・コースによってさまざまです。受験する高校の加点項目をよく確認しましょう。

英検・数検・漢検
検定や級によってポイントが異なる場合もあります。
（例）英数漢検３級で各１ポイント、準２級で各２ポイント
部活動の実績
（例）同じ部活動を3年間継続、部活動で関東大会以上の成績…＋1ポイント
部長・生徒会役員等
生徒会役員や部活の部長（副部長）、委員会委員長（副委員長）など。
（例）生徒会長・副会長・生徒会役員の場合や、部活動の部長・副部長の場合…＋１ポイント
親族が在校生・卒業生
（例）親や兄弟姉妹が在校生や卒業生：…＋１ポイント
学校説明会（相談会）への出席
加点項目になっている高校もあれば、学校説明会（相談会）へ出席していないと出願が認められない学校もあります。受験する可能性のある高校の説明会には、できる限り参加されることをおすすめします。
地域加点
地元の中学校の生徒に優遇があるケースも。
（例）〇〇市内の中学校に在籍している場合…＋1ポイント