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神奈川県私立高校 入試の仕組み

神奈川県内の多くの私立高校では、入試の点数だけで合否判定が行われるわけではなく内申点を基準とした選抜システムになっています(一部の難関系私立(慶應系、早稲田系、MARCHの付属、日本女子大附属など)や「オープン型入試」を除く)。

この入試システムでは、各私立高校から『内申点○○以上』と基準が提示され、それを上回っていれば受験可能となり、基本的に合格となります。したがって、この事前確約型の私立高校の場合は、合格への近道は入試教科の勉強のみではなく、「内申点のアップ」ということになるわけです。

事前確約型入試の種類

神奈川県の多くの私立が行っている方式で、内申点をもとにして、12月中旬、中学校側と高校側で話し合いがもたれ、そこで、合格を確約するシステムです。このシステムで合格するには、偏りのない勉強で内申点をしっかりと確保していくことがとても重要になります。

(1)推薦入試
一部の高校を除き、多くの私立高校が採用しているシステムです。各高校ごとに独自の「推薦基準(内申点など)」を設けていて、それをクリアした生徒は、合格が約束されます。面接・作文等の試験が形式的に行われますが、学力検査は行われません。合格したら、その高校に入学するのが基本です。

(2)書類選考
学力検査も面接も行わずに、中学校の調査書など出願時に提出する書類のみで選考するシステムです。鎌倉学園高校、桐蔭学園高校、湘南工科大学附属高校、藤嶺藤沢高校、横浜高校、横須賀学院高校、麻布大学附属高校など、併願入試の選抜方法の1つとして実施する高校が増加。'21年度入試では、新型コロナウイルス感染症への対応で例年よりもさらに実施校が増えています。

(3)単願確約(専願)
「他の高校を受験しない」ことを条件に、各高校が定めた成績基準をクリアしていれば合格を確約するシステムです。学力検査がありますが、基本的にはよほどのことがなければ、不合格になることはありません。『専願』と呼ばれる場合もあります。

(4)併願確約(神奈川県)
公立高校などを第一希望とし、不合格の場合、その私立高校に入学することを基本に、各高校が定めた成績基準をクリアしている受験生に対して、合格を確約するシステムです。いわゆる「すべり止め」と呼ばれる入試形態です。成績の基準は、推薦・専願よりも若干高めとなります。

(5)併願優遇(東京都)
東京都の私立高校では神奈川県のような「併願確約」という言葉は使わないことになっています。代わって「併願優遇」という表現が使われます。こちらも内申などの基準があり、事前の入試相談が必要です。この「併願優遇」は高校により神奈川県の「併願確約」とほぼ同様に運用されているケースもありますが、異なる場合もあります。高校によっては例えば3科合計で120点未満は不合格になる等の一部条件がついているケースがあるのです。前者と後者の違いは「確実に入れるか」「場合によっては不合格になるケースがあるか」という点にあります。後者の場合は入試に向けて過去問等にあたり準備していく必要があります。

以上の5つのパターンに関しては、願書の提出前の12月中旬に、中学校と私立高校の間で「事前相談(入試相談)」が行われ、合格の可能性が高校側より示されます。その時点で、各高校の成績基準をクリアしていれば合格が内定します。この事前相談が「事実上の入試選抜」となりますので、3年の内申が出た後に中学校で行われる三者面談において、どの私立高校をどの入試形態で受けたいかを、中学校側に伝えることが必要です。この事前相談の機会を逃すと、たとえ成績が足りていても受験が難しくなる場合がありますので、ご注意ください。

事前確約型入試の基準例

先に挙げたように、神奈川県および通学圏内の多くの私立高校は内申点を重視した選考を行っています。では、実際に'21年度入試で、ある私立高校が定めた基準の例を見てみましょう。
ここでは、毎年、多くのステップ生が受験する「A高校」の基準をご紹介します。

私立A高校 2021年度の例

この高校の場合、推薦では、2年内申5教科が合計20以上で9教科合計が36以上、かつ3年内申5教科が23以上で9教科の合計が39以上という条件になっています。この数字を上回ることが出願条件ですが、英検準2級の資格などを取得していると、いずれか1つの基準に1点追加できます。

また、この高校では、推薦とは別に専願(単願)の基準が提示されています。この専願(単願)の場合には、推薦の基準よりもやや低めで、2年内申5教科が合計20以上で9教科合計が35以上、かつ3年内申5教科が22以上で9教科の合計が38以上という条件になっています。この場合も、英検等で基準が下がります。

さらに併願の場合には推薦基準よりも、点数は若干高めに提示されています。2年内申5教科が合計21以上で9教科合計が37以上、かつ3年内申5教科が23以上で9教科の合計が40以上となっています。

事前確約型入試での合格最短コースは「内申点UP」

結論からいえば、事前確約型の私立高校は、内申点による判定をしているので、公立受験生以上に内申点アップに取り組むことが「合格の最短コース」だということになります。

また、法政第二、法政国際は、一般入試ではかなりの難関になりますが、内申を資料とする書類選考(実質的な推薦入試)では若干入りやすくなっています。もちろん、書類選考の資料となるのは内申ですから、やはり内申アップを目指した勉強をする必要があります。

一方、国立高校、慶應系、早稲田系、MARCHの付属校などの一般入試の場合は、入試得点での勝負となり、慶應系は高校生レベルの英語力が必要など、それぞれの学校で特徴があります。これらの高校を目指す場合は、できれば中3の夏休み前から難関国私立高校向けの勉強をスタートさせる必要があります。その場合は、Hi-STEPの講習等への参加をおすすめいたします。
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オープン型入試

 オープン型入試とは、内申点での事前の相談や合格の保証などがなく、入試当日の試験の成績のみで合否を決定する方式です。
 慶應系、早稲田系、MARCHの付属校などの難関私立高校に加え、「併願確約」(東京都の私立等では「併願優遇」)を行う私立高校でも入試実力判定の枠を、「オープン入試」等の名称で、併用して設ける高校が増えています。
 オープン入試を実施する高校の多くが2月11日以降に入試日を設定しているので、「2月10日におさえの併願確約校を受験して、上位校をオープンでねらう」受験パターンが考えられます。
 入試日は、下の表をご覧ください。
 また、「万が一、公立高校に不合格になったときに、併願確約校ではやや物足りないので、私立高校をもう1校チャレンジしてみよう」という「3校受験」の場合は、山手学院、桐蔭学園のオープン入試などへのチャレンジが多くみられます。

オープン入試実施校一覧
オープン型入試が受験生に有利に働く例

オープン型入試を受験することが有効な場合としては、次の2通りが考えられます。

自分の実力を入試本番で思い切り試してみたい場合
 私立の併願校の確約は内申点で決まります。しかし、内申点はそれほど高くないものの、「実力は数字以上にある」と自負している方や、「せっかく入試に向けて勉強してきたのだから、自分の実力を思い切りぶつける勝負をしてみたい」という方もいると思います。そんな人にとっては、当日の得点だけで決まるオープン入試は絶好の目標になります。
内申点が思わしくなく、満足する高校の併願確約をとれなかった場合
 実技教科や理科・社会が苦手で内申点全体を上げられないことがあります。また、性格的に宿題や提出物をいつもキチンとやることが苦手な生徒の場合、内申点が低めになってしまうこともあります。その場合、英数国の得点力があれば、併願確約をとれなかった高校をオープン型入試で受験して、合格を勝ち取ることもできます。

いずれの場合も、当日の入試で高得点をマークすれば合格することができます。「内申基準に達していないから…」と受験をあきらめる必要はありません。「当日の得点力」というもう一つの武器で勝負できるのです。

ただしそれは、たとえ内申点が高くても当日の入試得点が低ければ不合格になるということでもあります。この点は十分理解した上で、自分に合った入試形態を選ぶ必要があるでしょう。

また、慶應系、早稲田系、MARCHの付属校などの難関私立高校の場合、入試問題はその学校独自のハイレベルなものが多く、各高校の問題レベルに対応した受験対策が必要となります。こうした難関私立高校を強く志望される方は、Hi-STEPの講習等への参加をおすすめいたします。
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選択肢としての3校受験

 学区撤廃・入試制度の改訂などによって、神奈川県の公立入試は大きく変化してきました。同時に、従来の受験の基本パターン、つまり公立高校を第一志望とし、併願として私立高校を受験する2校受験パターンに加え、「3校受験パターン」が生まれました。
 その背景には、公立上位校へのチャレンジ受験の広がりがあります。これは、公立トップ校や上位校で入試勝負の色合いが強くなったことが大きな原因です。公立上位校の多くが入試重視の比率を採用しています。言いかえると、内申の差を入試得点で挽回できる可能性が高くなり、とりわけ内申を加味しない第2次選考では入試得点力があるなら、内申が30台前半(45点満点)でも、公立トップ校に挑戦し合格することが十分可能となります。
 公立上位校へのチャレンジ受験が広がるにつれて、「公立高校に不合格になったとき、併願校へ進学するのではやや物足りない、私立高校をもう1校チャレンジ受験してみよう」、という気運が高まってきたのです。もちろん、一つの私立高校で併願確約をとり、他の私立高校を受験しても何ら問題はありません。
 たとえば、桐光学園は2月10日と12日の2回にオープン入試を実施。日本大学高も2月10日と12日に併願優遇(実質的には確約)とオープン入試の機会を設けています。山手学院も2月10日と12日の日程で併願確約のある入試を実施しています(オープン入試も実施)。明治学院なども複数の入試機会があり、入試日程が組みやすいよう配慮されています。
 また、鎌倉学園、湘南工科大附、桐蔭学園、藤嶺藤沢、横須賀学院、横浜、麻布大附などでは、書類選考入試が実施され、内申基準をクリアしていれば、試験や面接のために高校へ行く必要がありません。
 書類選考をうまく活用すれば、入試日程は組みやすくなります。

入試カレンダー