
多くの私立高校は、その入試科目を英・数・国の3科目に絞っています。ですから『入学試験3科目の勉強だけやって、入試当日にしっかり得点すれば大丈夫!』と思っている人がいるようですが、神奈川県の場合は少し違います。
一部を除いて、多くの私立高校は「入学試験の点数だけで合否判定が行われるわけではない」ということを頭に入れておいてください。難関私立高校(慶應系、早稲田系、MARCHの付属校、日本女子大附属高など)を除いた、多くの神奈川県内の私立高校は公立高校の入試システムに準拠し、内申を基準とした選抜システムになっています。
各私立高校から『内申点○○以上』と基準が提示され、それを上回っていれば受験可能となり、基本的に合格となります。したがって、合格への近道は入試科目のみの勉強ではなく、「内申点全体のUP」ということになるわけです。
神奈川県の公立入試が「内申点の割合が大きい」ということを受けて、多くの私立高校が行っている方式です。勉強方法についても、公立入試を意識した、偏りのない勉強が合格への近道となります。入試方法は、以下の4つに分けられています。
(1)推薦入試
一部の難関高校を除き、ほとんどの私立高校が採用しているシステムです。
各高校ごとに独自の「推薦基準(内申点など)を設けていて、それをクリアした生徒は、面接・作文等の試験を行い、1月中には合否が確定します。学力検査は行われません。合格したら、その高校に入るのが基本です。
(2)書類選考
学力検査も面接も行わずに、中学校の調査書など出願時に提出する書類のみで選考するシステムです。
なお、鎌倉学園高校、藤嶺藤沢高校、横浜高校、武相高校は、公立高校や他の国私立高校との併願もできる「併願可能な書類選抜」を実施します。
(3)単願確約(専願)
「他の高校を受験しない」ことを条件に、各高校が定めた成績基準をクリアしていれば合格を確約するシステムです。
学力検査がありますが、基本的にはよほどのことがなければ、落ちることはありません。『専願』と呼ばれる場合もあります。
(4)併願確約
公立高校などを第一希望とし、不合格の場合、その私立高校に入学することを基本に、各高校が定めた成績基準をクリアしている受験生に対して、合格を確約するシステムです。いわゆる「スベリ止め」と呼ばれる入試形態です。成績の基準は、推薦・単願よりも若干高めとなります。
以上の4つのパターンに関しては、願書の出願前の12月中旬に、中学校と私立高校の間で「事前相談(入試相談)」が行われ、合格の可能性が高校側より示されます。ほとんどの場合、各高校の成績基準をクリアしていれば合格が内定します。この事前相談が事実上の入試選抜となりますので、3年内申が出た後に中学校で行われる三者面談において、どの私立高校をどの入試形態で受けたいかを、中学校側に伝えることが必要です。この事前相談の機会を逃すと、たとえ成績が足りていても受験が難しくなる場合がありますので、ご注意ください。
先に挙げたように、神奈川県及び通学圏内の多くの私立高校は内申点を重視した選考を行っています(2年内申と3年内申を資料とする場合が多い)。では、実際に2012年度入試で、ある私立高校が定めた基準の例を見てみましょう。
ここでは、毎年多くのステップ生が受験する「A高校」の基準をご紹介します。下の表は、A高校の推薦、専願(単願)、併願入試においての基準です。

結論からいえば、内申重視型の私立高校は、公立高校に準拠した内申点重視の判定基準をとっているので、少なくとも12月の期末テスト終了までは、公立受験生と同様に内申点アップに取り組むことが「合格の最短コース」だということです。
また、法政二高、法政女子は、一般入試ではかなりの難関になりますが、内申を資料とする書類選考(推薦入試)では若干入りやすくなっています。もちろん書類選考の資料となるのは内申ですから、やはり公立受験生と同様、内申アップを目指した勉強をする必要があります。
一方、国立高校・慶應系・早稲田系・MARCHの付属校などの一般入試の場合は、慶應系は高校生レベルの英語力が必要など、それぞれの学校で特徴があります。なので、できれば中3の夏休み前から難関国私立向けの勉強をスタートさせる必要があります。その場合は、Hi-STEPスクールの講習等への参加をおすすめいたします。
Hi-STEPスクールのご案内
実力勝負型の入試とは、内申点での事実の相談や合格の保証などがなく、入試当日の試験の成績のみで合否が決定される方式です。慶應系、早稲田系、MARCHの付属校、桐光学園、日本女子大附属などの難関私立高校に加え、最近では、内申重視型の私立の中でもオープン入試として、「入試実力判定」の枠を、内申重視型のシステムと併用して設ける私立高校が増えています(学校によってはB日程等の名称の場合もあります)。
オープン入試を実施する高校では、ほとんどが2月11日以降に入試日を設定しているので、2月10日におさえの併願高校を受験しておいて、上位校をオープン入試でねらう、といった受験パターンが考えられます。
また、公立高校に不合格になったときに、併願校ではやや物足りない、私立高校をもう1校チャレンジしてみよう、といった3校受験をする場合には、例えば山手学院のオープン入試などへのチャレンジが多く見られます。詳しくは下表をご覧ください。


内申点は、定期テストの得点に加え、提出物の状況など様々な要素が働くのに対し、オープン入試は得点結果を直に反映します。
オープン入試を実施している私立高校の先生のお話では、「チャレンジ精神のある生徒に来てもらいたい。チャレンジ精神のある生徒は、大学入試でもその強みを発揮するケースが多い」と、3年後の大学入試を視野に入れてオープン入試枠の拡大に取り組んでいることがうかがえます。
したがって高校側のねらいは、入試で得点力を証明した生徒を伸ばすこと、ひいては3年後の大学入試でも勝負強さを発揮できる生徒を確保することだといえるでしょう。
さて、それではオープン入試が受験生に有利に働くケースとはどのような場合なのでしょう。
などのケースが考えられます。
いずれの場合も、当日の入試で高得点をマークすれば合格することができます。「内申基準に達していないから…」と受験をあきらめる必要はありません。「当日の得点力」というもう一つの武器で勝負できるのです。
ただしそれは、たとえ内申点が高くても当日の入試得点が低ければ不合格になるということでもあります。この点は十分理解した上で、自分に合った入試形態を選ぶ必要があるでしょう。
また、慶應系、早稲田系、MARCHの付属校などの難関私立高校の場合、入試問題はその学校独自のハイレベルなものが多く、各高校の問題レベルに対応した受験対策が必要となります。こうした難関私立高校を強く志望される方は、Hi-STEPスクールへの講習等への参加をおすすめいたします。
Hi-STEPスクールのご案内